20代で転職エージェントを使い専門商社に転職成功した体験談

性別：女性
現在の年齢：29歳
現在の居住地：宮城県仙台市
転職前の仕事：損害保険会社の代理店営業支援業務
転職後の仕事：専門商社の営業事務

細かい仕事内容をご説明する前に、まずは商社の役割をご説明する必要があるかと思います。 商社と言われても、いまいちやっていることが分からない…という方は多いのではないでしょうか？転職する前は私自身もそうでした。

端的にまとめてしまうと、商社とは「メーカーから商品を仕入れ、顧客に商品を売る」仕事です。 「そんなの、メーカーと顧客が直接やり取りすればいいじゃん、何でわざわざ間に商社を入れるの？」 と思われる方は多いでしょう。でもなぜ商社の存在意義があるかというと、間に商社を入れることで、商品代金の回収を代行してもらえたり、受発注業務を代行してもらえたりするので、取引が安全かつスムーズに遂行できるようになるからです。

商社はその多くがしっかりとした資本力を持っています。一方で、顧客の中には中小企業が多く、単価の大きい商品(特に建築建材商品等は1カ月で億単位のお金が動きます)をやり取りする際、メーカーは「本当にこの顧客から代金を回収できるか？」という心配をしなければなりません。しかし、間に商社を挟めば、商品代金の回収は商社からすればいいので、取引上の安全が担保できる、という訳です。商社はその対価として、手数料のような形で顧客から利益を得ています。

非常にざっくりとではありますが、ここまで商社の役割をご説明しました。では実際に、私が従事している業務はどのようなものなのかのご説明をしたいと思います。私は今営業事務として勤務しています。 大まかに分けて3つの業務に従事しています。

�@商品の発注業務
文字通り、顧客から注文を受注し、メーカーにその商品を発注する仕事です。顧客から注文を取ってくるのは営業職の方々なので、その後の発注業務は営業事務の仕事になります。

�A商品の受注管理
�@で受注した商品がきちんと顧客に納品できるかスケジュールを管理したり、実際に商品のデリバリー調整をしたりします。もし納期に間に合わない場合や、メーカーから納品された商品に不良品があった場合の対応などもする必要があります。

�B顧客への商品代金の請求
メーカーから納品が終わったら、その納品書を社内システムで計上し、顧客に請求します。顧客毎に商品代金の回収条件が異なるため、顧客に合わせて請求のスケジュールを管理し、回収遅延が起こらないように管理する必要があります。

�Cメーカーへの商品代金の支払
メーカーから商品を購入していますので、商社はその代金を支払わなければなりません。これもメーカー毎に支払の条件が異なり、�Bと同様にスケジュールの管理が必要です。もしメーカーからきた請求書の額が社内で計上している買掛金の額と齟齬がある場合は、計上額を1件1件チェックし、支払額に誤りがないことを確認した上で、期日までに確実に支払手続きをしなければなりません。

前職では損害保険会社で代理店営業支援業務に従事していました。 具体的な仕事内容を説明する前に、まずは損害保険会社のビジネスモデルをご説明する必要があります。多くの方が、保険会社という言葉だけで、個人顧客の自宅や勤務先を訪問し、生命保険や自動車保険、火災保険等を販売する営業職員さんのような方々をイメージするかと思いますが、実際はそうではありません。 損害保険会社は「代理店ビジネス」というビジネスモデルを持っています。損害保険会社という「メーカー」が設計した商品を、「代理店」という募集機関が個人顧客に販売しているのです。

飲料メーカーで例えると分かりやすいかと思います。 例えば、皆さんが「おーいお茶」という飲み物を購入するとします。「おーいお茶」という商品を作っているのは、伊藤園という飲料メーカーです。これが、損害保険業界でいうところの「損害保険会社」にあたります。 一方で、皆さんは「おーいお茶」を伊藤園から直接購入しますか？しないですよね。実際に皆さんが「おーいお茶」を買うのは、コンビニだったり、スーパーだったり、場合によっては「アマゾン」や「楽天」等のネットショップだったりするかと思います。これが、損害保険業界でいうところの「代理店」にあたります。いわば小売店のようなものですね。

私が勤めていたのは、この考え方でいうところの「メーカー」側にあたる、損害保険会社です。 まずはこの前提を念頭に入れていただくだけで、損害保険会社の仕事に対する理解度が深まるかと思います。 「メーカー側だっていうことは、じゃあ実際に自動車保険とか火災保険を設計していたの？」と思われるかもしれませんが、メーカー側の仕事は、商品を作ることだけではありません。 どうすれば一番自社商品が売れるかというマーケティングを考えたり、自社商品を直接顧客に販売してくれている小売店さん(損害保険業界では代理店さんという言葉を使います)に、顧客にどうPRすれば、より多く販売できるようになるのかという営業支援策を提案したりすることも仕事です。私はその業務でいうところの、小売店さん＝代理店さんへの営業活動支援を担当しておりました。

具体的には、自社商品の理解を深めていただくために勉強会を企画したり、代理店さんの過去の販売実績を分析して、顧客層の拡大を提案したり、場合によっては、代理店さんと直接顧客の所に同行して、商品説明のお手伝いをしたりする仕事です。 一言でまとめると、大事なビジネスパートナーである代理店さんに寄り添い、メーカーとして多くの手数料をお支払いできるよう様々な支援をし、二人三脚で営業数字を伸ばしていくお仕事、と言えるかと思います。

転職理由は下記の2点です。

�@地元に帰ってきたかったため
前職での私の雇用形態は、地域型固定社員という位置付けでした。社員ではあるけれども、引っ越しを伴う転勤はなく、本人が希望する限りはずっと同じエリアの支店・支社で働けますよ、という立場になります。 この地域固定社員という立場を選ぶのは、その多くが「実家がその地域にあり、家族の元から離れずに勤務がしたい」という社員がほとんどです。それにもかかわらず、私が採用されたのは実家の隣県の地域固定社員としてでした。

実家から通えるというメリットを享受するための雇用制度のため、当然住宅手当金はありません。しかしながら、私が採用されたのは実家の隣県だったため、実家から通うことは困難であり、家賃全額自己負担でのアパート暮らしを半ば強要されました。 何度か会社の人事に、実家がある隣県への地域固定社員に変えてほしいと要望したものの、人材に空きがないという理由で断られ続け、そのまま20代の後半になりました。 このままだと一生この地域でキャリアを積んでいかなければならなくなるという瀬渡際に立たされ、実家に近い勤務先を選べる企業に転職しようと決意しました。

�A顧客とのトラブルに会社が真摯に対応してくれなかったため
前職の会社の窓口に、激怒した顧客が来店したことがあり、「その顧客を取り扱っている代理店の担当者だから」という理由だけで、私一人で対応させられたことがあります。

顧客は女性でしたが、私が窓口に立った時にはかなり感情的になっており、そのまま顧客に出していたお茶を全身にかけられました。 窓口の後ろには多くの社員が仕事をしていたにもかかわらず、激怒している顧客を対応している私の後姿を見ながらも、誰も助けに来てくれませんでした。私にお茶をかけ、捨て台詞を吐いて顧客が去っていった後、ようやく他の社員がタオルを持ってきてくれましたが、その中に役職者や管理職の社員は一人もいませんでした。

精神的ショックが激しかったため、その顧客の担当を外して欲しかったのですが、会社側に要望するまで、会社側は何もしようとはしてくれませんでした。私としては暴力行為を受けたことに等しく、会社側には毅然とした対応を取ってもらいたかったという思いが裏切られ、「たとえ給料をもらっても、もうこの会社には社員として貢献したくない」と思ったことが転職を決意するきっかけになりました。

転職エージェントの大手のDODAエージェントサービスを中心に使いました。私がDODAエージェントサービスについていいなあと思ったのは下記の5点です。

<1>シークレット求人を多く紹介してもらえた点
<2>電話でのアドバイスが利用しやすく、真摯で分かりやすかった点
<3>求人の検索がしやすかった点
<4>アフターフォローがしっかりとしていた点
<5>サイトのコンテンツが多様で充実していた点

<1>シークレット求人を多く紹介してもらえた点
サイトには掲載されていない、企業名非公開のシークレット求人が、他の転職エージェントサービスに比較して多いように感じました。 私は現職に転職するまでに5社ほど応募しましたが、そのうち4社がシークレット求人であり、うち3社はDODAエージェントサービスから情報提供された企業です。ちなみに、現職もそのシークレット求人のひとつでした。

転職活動をしていて、DODAエージェントサービスのシークレット求人の質が高いと感じたのにはいくつか理由があります。 まずは第一に、上場企業だったり、非上場でも大企業の子会社だったりと、資本力のしっかりした安定企業が多いと思った点です。 加えて、転職希望者の適性を個別に細かく判断し、スキルを活かせる環境があるとエージェント側が考えてくれた企業を、ダイレクトに紹介してもらえる点です。そのため、シークレット求人の方が、企業の募集条件と私の希望がマッチングしやすかったです。

<2>電話でのアドバイスが利用しやすく、真摯で分かりやすかった点
希望企業への選考が進むにつれ、エージェントの方と電話でやり取りする機会を多く設けていただけたのがありがたかったです。 職務経歴書と履歴書の内容はどのようにリンクさせたらいいのかや、現職で身に付けたどういうスキルが面接で好印象になるのか等、客観的にアドバイスをしてくださいます。自分一人で転職活動をしていたら、その点は確実にひとりよがりになっていたかと思います。

そのようなアドバイスを、メールやサイトのメッセージ機能ではなく、電話でしていただけたことがとてもありがたかったです。直接話をすることで、新たに出てきた疑問もその場でお聞きできるし、不安もすぐに解消してもらえます。 特にありがたかったのは、在職中の転職活動だったため、平日の夜や土日にしか電話の時間が取れない私のスケジュールに合わせて、電話対応をしていただけた点です。他の転職エージェントでは、面接日当日にどうしても聞かなければいないことがあったにもかかわらず、電話をしたら「本日は休日のため対応できません」と言われ、途方に暮れた経験もあります。そんなこともある中で、DODAエージェントの方はタイムリーに誠実に対応してくださり、本当にお世話になりました。

<3>求人の検索がしやすかった点
自分の希望する職種を正確に検索でき、検索方法も絞り込み条件等が細かく設定でき、求人が探しやすかったです。 数多くある求人情報の中には、正社員を謳っていながら、よくよく求人内容を見てみたら、実は派遣社員の応募だったり、事務職員の募集というタイトルが書いてあるにもかかわらず、実は派遣先によっては事務職以外の業種を任されることもあるということが分かったりと、ややこしい求人がたくさん含まれています。他サイトでは、そのような求人は該当ページに入ってしっかりと求人内容を見ないと判別しづらかったです。

また、他サイトでは、同企業の同じ求人内容が複数掲載されているものもあり、どれに応募すればいいか判断に困ることが多かったのですが、DODAエージェントサービスは、そのような求人が他サイトに比べて少ないように感じました。 サイトのレイアウトもきれいで、お気に入りに登録した求人を一括整理できる機能も付いていたので、「他サイトでもこの企業の求人を見付けたけど、DODAにも掲載してあったから、DODAから応募しよう」ということが何度かありました。

<4>アフターフォローがしっかりとしていた点
転職が決まった後も、現職への辞表の出し方などのご相談にも乗っていただけたのは本当に助かりました。 私の場合は、現職から「3か月後には入社してほしい」と要望があったため、前職への退職の連絡はかなりギリギリにならざるを得ませんでした。私が辞めることで、前職の現場は完全な減員となります。引き継ぎ期間も十分に取れないことが予測できたため、現場を混乱させることは容易に想像ができました。正直、前職の上司に辞意を伝えることは、精神的にも大きな負担となりました。

DODAエージェントの方は、そんな私の愚痴めいた相談にも、根気強く対応してくださいました。こちらも同じく、在職中の私に合わせて、平日夜や休日に電話で対応してくださいました。 経験豊富なエージェントさんだったので、ご自身の過去の経験なども含めてアドバイスを下さり、安心できるような励ましの言葉もたくさん頂けました。 そのおかげもあり、前職は完全な円満退社となり、大きなトラブルもなく現職へ移行することができました。

<5>サイトのコンテンツが多様で充実していた点
求人検索や応募といった、通常のサービス以外に用意されているコンテンツがサイト上に沢山用意されていて、ツールとしても読み物としても役立ちました。 履歴書や職務経歴書の雛形等が用意されているのはもちろんですが、年号早見表やレジュメビルダー等も用意されており、必要書類の作成の際は重宝しました。他にも、面接問答事例集や面接官への逆質問攻略法等もコンテンツとしてまとめられており、転職活動に役立つツールがDODAのサイト1つでまかなえてしまいます。同様のサービスを探して他サイトを巡回する手間が省けてとても助かりました。

加えて魅力的なのは、コラムなどの読み物類です。「求人広告の正しい読み解き方」から「転職失敗事例集」、「転職にまつわるお金のこと」等、通常雑誌や本でしか読めないような興味深いテーマのコラムが無料で読めます。 「実際に転職するかどうかはまだ決めていないけど、転職ってどういうものなんだろう？」というような思いがある方にとっては、転職活動への取っ掛かりとして気軽に楽しめるコンテンツではないかなと思います。

転職してよかった点は以下の2つです。

<1>実家から通勤できるようになった点
<2>自分の特性に合った職種に就けた点


<1>実家から通勤できるようになった点
前職では、勤務地が実家から遠かったため、アパート住まいをせざるを得ず、家賃補助も出ませんでした。金銭的負担はやはり大きく、特に実家から通うことのできている同僚との格差は歴然としたものがあったと思います。入社当初のまだ給料が少ない頃は、学生時代の貯金と、半年に1度出るボーナスを取り崩しながら何とか生活していた状況でした。それが現職に転職できたことにより、実家から30分程で通勤ができるようになりました。前職と同じ地域固定職の社員で採用していただけたため、転勤もありません。それが何よりのメリットです。

上記に加えて、私の家族には障がい者がおり、その家族の容体に何かあった場合は、すぐに駆け付けられる環境が必要でした。 前職の勤務地は実家の隣県であり、車を使って実家に帰ろうとすると、片道1時間半はかかります。そのような遠方で勤務していたら、いざというときにすぐに駆け付けることもできませんし、介護をしながら仕事を続けることも困難になったと思われます。 現職では、先述の通り実家から通えるようになりましたので、上記のような心配をすることもなくなりました。やはり家族の元で安心して仕事ができることは、人生においてとても大切なことだと思います。

<2>自分の特性に合った職種に就けた点
前職は営業職で、現職は事務職に重視しています。 前職は営業職ですので、組織目標の達成が第一で、それまでの努力は数字を達成して初めて評価されるような職種です。元来コツコツやることが好きな私にとって、目標達成までの過程を重視してもらえないことは多少なりともフラストレーションになっていました。新卒で初めて従事した仕事ですので、そんな自分の特性に気付けたのは働き始めてからで、自分は営業職には向いていないなと、痛感する日々が続いていました。

しかし現職は事務職のため、日々コツコツと積み重ねていく業務の質が、商品の納品や請求金額との照合の際等にしっかりと成果として現れます。 どんなに地道に努力しても、数字が達成できなければ評価されない前職と比較し、現職では、地道に努力してきたことがそのままスムーズな業務遂行に貢献できているのです。この違いは私にとってとても大きなことでした。

生まれて初めて就く職種が自分の特性にピッタリ合致することなんてあまりありません。それは働き始めてからやっと実感できるものであったりします。私の場合は、努力の過程がダイレクトに成果に繋がる事務職という職種に就けたことで、自分の特性と職種のギャップを埋めることができました。そういう意味でも、転職をして本当に良かったと思っております。

まず大前提として、お給料をもらう以上、楽な仕事はありません。これを十分肝に銘じて頑張っていく必要があるのだと、転職を経験してから特に思うようになりました。 現職の仕事内容が大変だから、つらいから、給料が低いから、残業が多いから、等という理由で転職し、希望を叶えることは可能です。それでも、楽な仕事はありません。

新しい場所では新しい常識・新しいスキルが求められ、特にキャリア職ですと、新卒の頃とは違い「新しい仕事でも、社会人としての基礎力が既に備わっているのだから、すぐにできるようになって当然」という目で見られることは避けられません。 それに加え、前職とはベクトルの違うつらさ、苦しさが必ずあります。前職と同じことはしなくてもよくなりますが、その代わり、新たなつらさや苦しみを我慢してこなさなければいけない業務があるかもしれません。「転職すれば全てが解決できるはず」、そう思ってはいけないということです。現職が嫌だから、離れたいから、という理由で、絶対に見切り発車はしてはいけません。転職はより自分に合った仕事を見付けることができる大きなチャンスなのです。今の職場より条件がいいからという理由だけで飛びつかず、つらいことや苦しいことがあっても、この仕事ならきっと乗り越えられるという思いを持てる会社に転職してください。

私自身も、前職は営業職という職種だったため、事務職に転職したことにより、組織目標という数字からは解放されました。その代わり、膨大な事務作業を、短時間で、正確に、他の膨大な業務と並行しながら期限までに完遂させるという、新たな課題に直面することになりました。前職の営業職とは、全くベクトルの違う苦しみがあります。プレッシャーも、前職で感じていたものとは全く違うプレッシャーです。 それでも私は、事務職という職種で感じる苦しみやプレッシャーの方が、乗り越えた時の喜びが前職よりも大きい、やりがいを感じる、と思えています。これが、転職できたことの本当の成果なのではないかと思っています。

楽な仕事はありません。転職したとしてもそれは同じです。楽な仕事じゃなくても、それを帳消しにできるくらい、乗り越えた時に大きな喜びややりがいが感じられれば、その転職はきっとあなたの人生で必要な選択だったと言えるようになると思います。 人生の大半の時間を費やす「仕事」という場において、苦しい思いばかりしていては、自分自身の人生がとても寂しいものになります。 そういう意味でも、転職は自分の人生そのものをより豊かにするためのものなのだという思いを忘れず、新しい仕事にチャレンジしていっていただければと思います。